エアコンが効かないからガスチャージする!は早計。
2018/07/02追記
まだ6月だというのに29日に気象庁から関東甲信地方梅雨明け宣言でましたね。なんと統計開始以来初めての出来事のようです。梅雨明け宣言前の1週間も強い日差しと青空で雨のない暑い日が続きました。これは天変地異あるのかと疑いたくなってしまうレベルです。
これだけ暑いとエアコンのスイッチを入れてもなかなか車内が冷えません。「エアコン効かねーー!!壊れた?!」と故障に結びつけてしまう前に少しだけ確認してみましょう。
「A/C」のスイッチをONにした時「カチッ」と音がすればエアコンコンプレッサーは作動しています。炎天下ではなく日陰でしばらくエアコンを作動させ、冷たい風が出ていれば故障はしていません。(特に暑い日などは夜間に確認するのをおすすめします)
スイッチを入れた時(ONにした時)と送風だけの時(OFFにした時)の風の冷たさを比べてみて下さい。冷たさが違えばエアコンは正常に動作しています。
カーエアコンのガスは自然には減りません
家のエアコンや冷蔵庫とは違い車は走るので、厳密には振動等により部品のつなぎ目などからごくごく微量減っていくこともあります。しかし、エアコンが効かなくなるほど自然に減ることはないのです。冷蔵庫にガスチャージなんてしないでしょ?
不適切なガスチャージが原因で故障することもあります。
「なんとなく涼しくならない。効きが弱い気がするなぁ、、ガスチャージしてみようかな」と
軽い気持ちでガスチャージするのはちょっと待って下さい。
エアコンは適正な量でないと作動しません。ガスが少なくても多くてもダメなのです!
夏はガスの過充填による故障が多くなります。
過度なガスチャージが原因で過剰な圧力がかかり漏れが酷くなってしまうことや、コンプレッサーなどエアコンの部品が故障してしまうこともあるので注意が必要です。
カーエアコンのガスチャージは、エアコンに関する知識がある整備士に依頼しましょう。
エアコンが効かない時(効いてないと感じる時)に確認すること
自分で出来るカーエアコンのチェック
チェック①内気循環になっていますか?
え?そんなこと?と思いますよね。でも、真夏など外の気温が高い場合、熱い外気が車内に入って来てしまうとエアコンから冷たい風が出ていても車内の温度が下がりにくくなります。
まずはここのスイッチが内気循環になっているか確認して下さい。
※炎天下に駐車していた時などは、車に乗り込んだら暫く窓を全開にして走行し空気の入れ換えをしましょう。
チェック②エアコンフィルターが塞がっていないか
スズキ車の場合、エアコンフィルターはグローブボックスの奥側にあります。
グローブボックスいっぱいに物が詰まっていると、グローブボックスから物(ビニール袋や紙類)がエアコンフィルター側に落ちてフィルターを塞いでしまうことがあります。
エアコンが弱くなった、風が弱くなったと思ったらチェックしてみましょう。
エアコンフィルターの交換目安は1年です。フィルターガ汚れて目詰まりしている場合も風量が弱まります。汚れていたら交換しましょう。
上の二つをチェックしても改善されない場合、残念ながらカーエアコンの故障が考えられます。
アイドリングストップ車の場合(追記)
燃費の向上に繋がるアイドリングストップですが、アイドリングがストップしている(エンジンが止まっている)時は、エアコンのコンプレッサのスイッチも切れています。
気温が高い夏は、思い切ってアイドリングストップをOFFにしてしまいましょう。
エアコンが効かない時 修理依頼編
保証期間内ならば、まずは相談して下さい。
安易にガスチャージする前に、まずは「どうしたらいいのか」ディーラーや販売店にご相談ください。
エアコンエバポレータの保証延長について
通常3年の保証期間ですが、対象車に限りエバポレーターの保証が延長されています。
保証延長対象車の含まれる車台番号の範囲には、対象とならない車両も含まれておりますので、詳細につきましてはお買い求めの販売会社までお問い合わせ下さい。
カーエアコンの主な故障原因
主に次の原因が考えられます。
- センサー、スイッチ、リレー等の故障による電気的な不具合
- エアコンガスの漏れ等によるガス不足
- エアコンガスの詰まり
- コンプレッサー・コンデンサなどの不具合
POINTエアコンのガスチャージだけをしてもエアコンは壊れたままということ
ガスチャージをする前に修理を依頼して故障の原因をさぐることから始めましょう。
ただ、カーエアコンの修理は高額になることが殆どです。
詰まりや漏れなどでエアコンが効かない場合、原因の特定に各部品の分解やガスの補充が必要になるため修理の見積りに概ね1万円前後かかります。(見積後、そのまま修理をすれば見積り料がかかりらない場合もあります)
ガスチャージをする選択肢もあります
「車を買い替える予定があるので今年の夏だけ効けばいい」という場合などは
高い修理代をかけるより、漏れがあるのを承知の上でガスチャージをして様子を見るという選択肢もありです。
しかし、一度のガスチャージでワンシーズンもつ場合もありますが、漏れの具合によってはワンシーズンもたない場合もあります。よく考えてご判断下さい。
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